幻石〜5つの石を探す旅〜 第7話
「少し尋ねたいのですが、幻石の守り人というのをご存知ですか?」
「おぉ、知っとるぞ。なんせよぅ遊びに来んしゃる」
手がかりが1つ、増えるかもしれない。
幻石〜5つの石を探す旅〜 第6話
ようやく家を離れたベネジクト達は、ワンエリアの出口へと向かっていた。
ベネジクトのみがぶつぶつと愚痴を呟いている。
そんな時。
「ベネジクトさん!待ってください!」
中年の男性に声をかけられ、足を止める。
「今まで申し訳なかった……これからはみんなで――」
「言葉なんていらないから。態度で示してくんないかな?口だけならなんだって言える、大人はみんなそう。偉っそーに命令してさ、くれる予定だった報酬なんてくれたことないよね?それにさぁ……今頃言ってきたってことは、シャン様に言われたからでしょ。違う?」
図星だったようで、男性は黙り込んでしまった。
ベネジクトはフーセンガムを吐き捨て、それを燃やす。
そしていつもからは想像もつかない冷たい目と声で告げる。
「うちはあんたらのために魔法使ってんじゃないから」
男性はそのまま呆然と立ち尽くしていた。