幻石〜5つの石を探す旅〜 第16話
「なんで探すのに30分もかかるの!!すぐそこじゃん!!」
見事にフラグを回収し、船の持ち主を探すのに3倍の時間を費やした4人。
歩いて10分もかからない目的地を目指して、周りをぐるぐるとしていたのだ。
「お主が途中から反対方向を目指したからであろう。地図も読めぬのか」
「あんただって反対しなかったじゃん!うちのせいじゃない!」
「問い正したのに地図も見せず先に進んだ貴様に責任があると思うがな!」
「いいじゃないですか、見つかったんですから。終わりよければ全てよしですよ」
はいと言わせんばかりの笑みで二人を宥める真騎。
聖母とまで謳われた笑みである。
「お主の笑顔、時々恐怖を感じるのだが……気のせいかのう」
「うちも同意見」
「ふふ、私はただ笑っているだけですよ。早く行きましょうね」
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「王女様がねえ。やーっと探し当てたのな、俺らの存在」
あれから数十分。
なんとか説明して理解して貰う事が出来た。
最後は詩貴が何か言っていたようだが……。
「やっと、とは?」
「んん?そろそろバレても良いんじゃねえかなって思っただけだ。幻石の在り処もな」
長年に渡り伝説としてしか語り継がれなかった幻石。
それがつい最近シャンによって確定された。
幻石は存在して、さらには守り人までいること。
守り人が幻石その物であることは特定できなかったが、それだけでも凄いことだ。
「王女様は本で見てたって、真騎言ってたよね?」
「はい。珍しく図書室に篭っていましたね」
「じゃあその本書いたの、誰?」
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